来年で創業100年を迎える、和菓子店「元祖 鶴子まんじゅう 萬栄堂」(八戸市八幡)が10月10日、新商品「幸せの地蔵まんじゅう」の販売を開始した。
3月以降、新型コロナウィルスの影響で売り上げが減少し、休業なども考えながら営業を続けた同店。そんな中、来店客に幸せが訪れるようにと店内に設置していた「幸せのお地蔵様」が3代目店主・松田智司氏の夢の中に現れ、にこにこと笑いながらまんじゅうを食べていた。「コロナ禍にも負けず、前を向き、和菓子を通じてお客さまが家族や友人と、お地蔵様のように幸せな笑顔に包まれた至福の時間を過ごしてほしい」、という松田さんの思いから新商品を作り上げた。
「幸せの地蔵まんじゅう」は黒糖風味のもっちりとした食感の皮と、抑えた甘味の餡(あん)が特徴。10日からの発売に先駆け、6日、7日の両日、百貨店「三春屋」(十三日町)で開催された物産展内の特設コーナーで試食販売を行ったが、用意した商品はすぐに売り切れる人気となった。
松田さんは「新型コロナウィルス感染拡大による外出自粛の影響で売り上げが減少したが、店の『幸せのお地蔵様』のおかげで、新商品をつくることができた。『お地蔵さん』は2012(平成24)年から置いているが、来店したお客さんが喜んで頭をなでていく。そのお客さんたちに『お地蔵さんのまんじゅうを作ったら』と前々から言われていて、その声も後押しになった」と話す。
1個110円、6個入り780円。営業時間は8時30分~19時。火曜定休。