手作り無添加パン店「天使のえくぼ」(八戸市大久保)が、八戸ワイン用ブドウの搾りかすから育てた自家製酵母のパン作りを始めている。
同店は16年前から営業を始めこれまでも無添加のパン作りに努めていて、トランス型脂肪酸であるショートニング・マーガリンは一切使わず、乳製品や卵も使っていない。ここ数年は白神こだま酵母・丹沢天然酵母・自家製天然酵母など天然酵母によるパン作りをメインにしている。
同店代表の中西美智子さんが地元産ブドウによるワイン造りを目指す「八戸ワイナリー」の取り組みに共感。「ワインを発酵させる酵母でパンが作れないか」と考え、たまたま来店した八戸ワイナリーの営業部長に話しを持ち掛けたところ快諾を受け、ブドウの搾りかすを提供してもらい実現した。
廃棄されるブドウの搾りかすを用いることにより資源化。八戸産のブドウであることから地産地消にもつながる。数量に限りがあるため原則店内販売のみだが、試作を提供した八戸パークホテルでのワインパーティでも高評価を得た。現在のナイアガラ種からの酵母を用いたパンの販売は12月末まで。新たに黒ブドウの搾りかすからの酵母でのパン作りも始まり、来年2月までの販売となる。
中西さんは「搾りかすからなのでちゃんと酵母が出来るか・弱い酵母でパンが出来るか心配だったが、やってみると力強い酵母で立派なパンができた。これから黒ブドウからの『種』を作っていきます。ぜひ八戸ワインと合わせて味わってみてほしい」と話す。
営業時間は11時30分~18時。日曜・月曜・木曜定休。