八戸市の是川縄文館(八戸市是川)が常設展示を解説するスマートフォン向けアプリ「ポケット学芸員」の本格運用を12月1日、開始した。
同館では「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録を目指し、登録による国内・外の来館者増に備えるためポケット学芸員の導入を進めていた。9月30日から日本語及び英語解説、英語音声を公開していたが、青森県立八戸東高校放送部の協力により、日本語音声による全解説が完成、本格運用を開始することになった。利用は無料。
「ポケット学芸員」は12月1日現在、全国で76館が導入。是川縄文館は北海道・東北で初めて英語解説を備える館となった。今後、スマートフォンを持っていない来館者も利用できるように貸出用端末の準備も進めている。
日本語音声解説の作成に協力した、八戸東高校放送部の手嶋久敦(ひさのぶ)教諭は「今年はコロナ禍で大会もない中で、地元の施設の事業に協力できたことは、生徒にとってもいい記念になったと思う。専門用語も勉強して臨んだようだ」と話す。
同館縄文の里整備推進グループグループリーダーの小久保拓也さんは「今年は新型コロナウイルスの影響で、『おうちミュージアム』が北海道を中心に全国で広まった。ポケット学芸員は、世界中どこにいても是川縄文館の展示を見て、聴いて、読むことができるので活用してほしい」と話す。
開館時間は9時~17時。月曜休館(第1月曜、祝日・振替休日の場合は開館)、祝日・振替休日の翌日(土・日曜日、祝日の場合は開館)。観覧料は、一般=250円、高校生・大学生・市内65歳以上=150円、市外小中学生=50円、市内小中学生、未就学児無料。