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八戸地域の歴史・文化や文化財などを紹介するサイト「はちのへヒストリア」

サイト「はちのへヒストリア」

サイト「はちのへヒストリア」

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 八戸地域の歴史・文化・文化財などを学芸員の解説付きで紹介するサイト「はちのへヒストリア」が3月29日、公開された。

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 サイトでは旧石器時代から昭和までの約300の資料を約20人の学芸員が解説していて、スマートフォンやパソコンから閲覧することができる。石器や縄文土器などの考古資料や、南部藩・八戸藩の歴史資料、大正・昭和時代の絵画や書などを幅広く紹介。日本史と八戸地域の歴史を比較できる年表や、目的に合わせて検索できるページなどを簡単な操作で閲覧できるようになっている。

 サイトは八戸クリニック街かどミュージアム館長の小倉学さん、青森県文化財保護協会副会長の滝尻善英さん、八戸工業大学感性デザイン学部准教授の川守田礼子さんらによる任意団体「八戸歴史文化発信事業実行委員会」が、文化庁の「文化資源活用事業補助金」を受けて運営する。協力団体は、八戸市教育委員会社会教育課、八戸市美術館、八戸市博物館、是川縄文館、八戸市立図書館のほか、文化財を所有する個人や施設など。

 同実行委員会は「週末の外出先や日常の会話の中で役立ててほしい」と活用を呼び掛ける。 一部英語にも対応しており、歴史や文化に関心の深い外国人や、コロナ収束後に八戸を訪れる外国人観光客にも利用してほしいとしている。

 サイト内では合掌土偶を始めとする国宝や、豊臣秀吉が南部家第26代南部信直に出した朱印状、青森県が誕生した明治時代の版籍奉還に関する資料、スタジオジブリのアニメ映画「魔女の宅急便」の一場面に登場する市立湊中学校生徒による版画作品など、ジャンルを問わず紹介している。

 サイト製作は三カ年計画で進める予定で2020年4月から年表を作成し、2年目となる2021年3月からは追加の掲載資料や八戸地域の歴史・文化情報を地図に当てはめる作業を進める。最終年となる2022年は、複数の文化財を歴史上の出来事などと紐づけて紹介する記事も公開する予定。

 ロゴマークは贈答品などに添える「熨斗(のし)」に八戸の「8」を組み合わせたもの。南部家の家紋「向鶴」に用いられる二羽の鶴を何枚もの熨斗で描き、それらの熨斗で中央に横向きの8の字が浮かび上がる。8の字は「無限」も意味する。「八戸地域の文化や歴史をひとまとめにして発信する」「この地域の歴史が未来永劫紡がれるように」との願いを込めた。

 小倉さんは「ドライブや展覧会の観覧、テレビを見ながら、家族や友人などとの会話などでぜひ活用してほしい。新型コロナウイルス収束後には観光客とのコミュニケーションの一助になればうれしい。日常を豊かにするウェブサイトとして育てていただければ幸い」と話す。

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