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八戸で出前「飲酒運転防止講座」 飲酒運転検挙率の多さ踏まえ4年目

「飲酒運転防止講座」の様子

「飲酒運転防止講座」の様子

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 飲酒運転の根絶を目指す「飲酒運転防止講座」が8月3日、八戸地域広域市町村事務組合消防本部で開かれた。

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 同講座は2018(平成30)年から始まり今年で4年目。八戸警察署管内での飲酒運転検挙率は28年連続で青森県内1位、件数で青森県内の約25%を占めるという不名誉な状態になっている。

 八戸市交通安全対策協議会では、八戸市内事業所・団体・官公庁・町内会・老人クラブに対して、各種交通安全講座を行っている。中でも「飲酒運転防止」に特化した講座はその中心。平成30年度には15回開催し1040人が受講、2019年度には21回の945人、2020年度には17回の734人が受講した。

 事務局の八戸市くらし交通安全課の佐藤健志さんは「講座は八戸市は飲酒運転が多いということで、アルコールの影響・個々の体質、それらを理解し八戸市から飲酒運転を無くすことを目的に開催されている」と講座の意義を強調する。

 講座では八戸モータースクールの講師が「アルコールパッチによる体質チェック」を行い、アルコールの分解能力をチェック。パッチの色の変化で、アルコール分解酵素の有無が分かる。「分解酵素がある、酒に強い、大量に飲む、酒が抜けるのが遅い」ということから、酒に強い人ほど飲酒運転につながる可能性が出てくる。翌日への影響もあり、二日酔いでも飲酒運転には変わらない。「ステイホームと飲酒運転の関連」では、「オンライン飲み会」などの宅飲みで早い時間から飲み始め、急用での外出の可能性や自宅であることで安心し飲みすぎてしまう、同様に寝落ちしてしまいそのまま出勤等の事例をDVDで紹介した。

 八戸警察署が講師のコーナーでは、疑似飲酒運転体験を行った。飲酒運転時の視覚を体感できるゴーグルをかぶり、画面上のコースに次々現れる交通事故のリスクの回避を疑似体験。参加者は交代でゴーグルをかぶり、「視野が狭い・信号の色が判りにくい」と感想を述べていた。

 講師の八戸モータースクールASK認定飲酒運転防止上級インストラクターの千葉真紀子さんは「今日は飲酒運転の厳罰化と青森県と八戸市の現状・飲酒による運転への影響・アルコールの分解と体質等について話した。コロナ禍が長引く中ステイホームと飲酒運転との因果関係についても盛り込んだ」と話す。

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