山田洋品店（青森県田子町）が青森県三八地域7市町村の地名を刺しゅうしたキャップ「さんぱちキャップ」を1月下旬、発売した。

　キャップは米ロサンゼルスの老舗ハットメーカー「オットー社」製。田子をはじめ、八戸、階上、五戸、南部、三戸、新郷の地名を同店オリジナルデザインで立体刺しゅうした。

　キャップを制作した同店代表取締役の山田慎一郎さんは、数年前から田子の地名をデザインした二次加工のＴシャツなどを手掛けてきた。同町をはじめとする三八地域の新しいグッズを作りたいという思いから、地名を施したキャップを制作。発売直後から、SNS上で静かな話題となっている。発売以降、主に20代から40代の男性からの反応があるという。

　刺しゅうした地名の文字には、英字ではなく漢字を用いる。 「コロナ禍の影響で首都圏から地方へと拠点を移す人も多い中で田舎の存在が見直されている」と感じる山田さんの「自分がどこから来た人間なのかということを恥ずかしく感じる人もいると思うが、これからの時代、地元や田舎が好きだと表明することは、恥ずかしいことではない。出身地をダイレクトに表明することで地元が盛り上がれば」という思いを込めた。

　それぞれの地名の横には、ニンニク、イカ、ウニなど、その地域の特産品のシルエットを添えた。新郷のキャップはキリストの墓を思わせる十字架を、南部町はさくらんぼを、五戸町は馬のシルエットを、それぞれ添えている。

　価格は4,180円。同店の店頭、通販サイトのほか、五戸のキャップについてはフェニックスライズ（五戸町豊間内）でも取り扱う。今後は三戸町、八戸市、南部町などでも販売する予定。在庫状況の確認など問い合わせは同店（TEL 0179-32-3133）まで。