三戸町在住の作家高森美由紀さんの新刊「羊毛フェルトの比重」(産業編集センター)の出版を記念したイベントが6月5日、カフェ&バー「Patrie」(八戸市六日町)で開かれた。
「羊毛フェルトの比重」は八戸市が舞台の物語。八戸市内の手芸店に勤める30歳の女性が主人公で、大好きな羊毛フェルトクラフトを通して生き方を見つめ直していく。
イベントは2部構成で、第1部では主人公の趣味・羊毛フェルトクラフトを実際に体験するワークショップを行った。講師は八戸市内在住の羊毛フェルト作家のポエジアさんが務めた。ワークショップには高森さん本人も参加。参加者は小説に登場する犬や猫の姿を羊毛で慣れない作業に苦労しながらチクチクと製作した。
第2部のトークイベントはラジオ放送局「BeFM」パーソナリティの小笠原ちえ子さんが進行。高森さんが、小説を書くことの苦労や作家になったきっかけ、図書館勤務の話、作中人物のことなどを1時間にわたり話した。
作中に登場するスイーツなどの販売も行い、Patrieが桃のレアチーズケーキとケーキ、スペインバル「LiBAR」がサンドイッチを用意した。
トーク後の質疑応答も活発に行われ、予定時間をオーバーし、トークイベント終了後のサイン会では数冊の本を持参した熱心なファンの姿も見られた。
高森さんはイベント後に「三戸町で図書館に勤めながら執筆活動をしている。今日はとても楽しくいろいろ話をすることができた」と話す。