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八戸市民の台所「魚菜市場」がリニューアル 「かっちゃ」のかけ声と活気戻る

「いさばのかっちゃ」に扮(ふん)して来場者を出迎える十日市秀悦さん

「いさばのかっちゃ」に扮(ふん)して来場者を出迎える十日市秀悦さん

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 八戸市が改修工事を行っていた「市魚菜小売市場」(八戸市湊町)が12月1日、リニューアルオープンした。

八戸市民の台所「魚菜市場」がリニューアル 「かっちゃ」のかけ声と活気戻る

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 JR陸奥湊駅前の魚菜小売市場は1953(昭和28)年に開設。八戸港に水揚げされた魚介類や珍味を販売し「市民の台所」として市民の食を支えてきた。「湊訛(なま)り」の南部弁で接客する店子「いさばのかっちゃ」も名物の一つで、港町八戸の風情が感じられる場所として観光客にも親しまれている。

 八戸市では昨年5月から老朽化に伴う建て替え工事を行い、約1年半ぶりに全面オープンを迎えた。新しい市場は平屋建てで、広さは835平方メートル。建物前はイベント広場を、内部にはキッチンスタジオを新たに設けた。観光の名物となっていた食堂は奥に設け、市場内で買った刺し身類を食べることができるようにする。旧市場で営業していた18の店が入居し、市場に活気が戻った。

 この日行われたセレモニーで熊谷雄一八戸市長は「新しい機能を活用して、これまで以上ににぎわいを生み出す地域の拠点になることを期待している。今後も官民一体となって陸奥湊駅通りの活性化を進めたい。市民に愛され、観光客にとって水産都市八戸らしい魅力あるスポットとなるよう引き続き協力してほしい」とあいさつした。鏡開きには「いさばのかっちゃ」の「工藤さゆり」に扮(ふん)した八戸出身のタレント十日市秀悦さんがサプライズで登場し、祝賀ムードに花を添えた。

 セレモニーの後は、陸奥湊駅前通り地区まちづくり協議会などの関係団体による記念イベントが開かれ、地元団体による「沖揚音頭」や、市立湊中学校吹奏楽部の演奏、階上町在住のシンガー・ソングライター古屋敷裕大さんによる陸奥湊応援ソングの披露などが行われた。十日市さんと古屋敷さんがウミネコの鳴きまねをすると、会場からはどっと笑いがあふれた。

 新たに生まれ変わった市場について、店子らで組織する八戸市魚菜商業協同組合の細越秀夫理事長は「改築前の古い雰囲気も良かったが、新しい建物になり組合員も気持ちを新たに商売に励んでいきたい。市民には喜んで足を運んでもらいたい。観光客にはリピーターとなって、八戸の良いところを見つけてほしい」と呼びかける。セレモニー・記念イベントに出演した十日市さんは「完成して本当に良かった。おいしい魚の他にも笑顔が詰まっている場所。私もまた遊びに来たい」と今後に期待を寄せる。

 新市場の営業時間は3時~14時。刺し身の販売は11時ごろまで。食堂は6時~10時。定休日は、日曜・第2土曜と1月1日・2日。

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