中村畳工店(五戸町沢)が車に搭載できる車中泊用の畳を商品化し、3月発売を目指して準備を進めている。
コロナ禍でキャンプ需要が増える中、住宅の和室などで使われる畳を屋外でも楽しんでもらおうと、「under the sun」 をコンセプトにアウトドアが楽しめる畳商品として開発。車内後方のフラットなスペースを使い、車で寝泊りができる。キャンプ場でもテントが必要なく手軽にアウトドアが楽しめるほか、スポーツ観戦や運動会など日常生活でも使えるという。
注文はオーダーメードで受け付け、さまざまな車種に対応。畳のサイズや色などを自由に指定することができる。注文から約4週間で納品する。
同店は1800年創業。8代目店主の中村渉さんは、2005(平成17)年~2007(平成19)年、北海道日本ハムファイターズで投手を務めた経歴を持つ。実家の家業を継いだのは2016(平成28)年。一般住宅から和室が減りつつある中、「多くの人に畳に触れ、良さを感じてほしい」と、レジャーシート、バッグ、手帳カバーなどと畳を組み合わせるなどして、現代の暮らしにも取り入れやすい製品の開発に取り組んできた。野球選手だった経験を生かして畳を取り入れた野球用グローブも発売している。
中村さんは「畳の魅力はイグサの香り。湿度を調整する効果もある。車の中で畳にゴロンと寝転んでリラックスできる時間を増やしてほしい」と話す。
オートガード八戸(八戸市日計)で3月4日・5日に開かれるイベント「春のキャンピングカーフェア」に出店予定。車中泊用の畳を実際に車載し、展示する。開催時間は10時~16時。入場無料。