締めさばや塩辛など水産加工品の製造を手がける武輪水産(八戸市鮫町)が4月下旬、同社のブランド「八戸たけわ食堂」シリーズの新商品「ゴロっとサバの和風グリーンカレー」の八戸市内での販売を始めた。
サバの加工品開発の費用を補助する八戸市の制度を利用。社内でアイデアを募り、社員から寄せられた意見を採用し、サバを活用したグリーンカレーの開発に着手した。旬の時期に取れた国産のサバを使い、トウガラシの辛みやハーブが香るカレーペーストに、ココナツクリームのコクを加えた。隠し味にみそを加えることで、コクとうまみを感じるとろみのあるスープに仕上げた。同社では「ボリュームのあるサバと、赤パプリカ、シャキシャキした千切りたけのこの食感が楽しめる」としている。
開発チームの藤田純史さんは「通常は鶏肉を使ってうま味を出すが、サバでうまみを引き出すことに苦労した」と話す。サバを一度蒸して魚の臭みを取り、サバの油を感じられるよう工夫するなど、試行錯誤を繰り返したという。「いろいろと食べ歩いてたどり着いた味。グリーンカレー好きな人に気に入ってもらえたら」と笑顔を見せる。今後、第3弾の開発も視野に入れる。
「外箱のデザインにもこだわった」と藤田さん。パッケージの色やレイアウトを工夫し、「消費者に手に取ってもらいやすいデザインを目指した」と話す。
希望小売価格は540円。蕪島物産販売施設かぶーにゃ、浜市場みなとっと、ユートリー、八戸市内の小売店のほか、同社通販サイトでも扱う予定。