青森県を代表する郷土玩具「八幡馬」に市民・作家が自由にアレンジを加えた作品を紹介する展示「現代八幡馬展~いまを駆ける~」が10月9日、八戸市美術館(八戸市番町)で始まった。
同館が主催し、画材の販売などを手がける八戸彩画堂(城下1)が企画。八戸で八幡馬を製造する企業「八幡馬」(沼館2)が協力した。八戸市、三沢市、十和田市、南部町、東京都などの市民・作家が制作したオリジナルの八幡馬約65点が並ぶ。今年8月、同様の企画を同店のギャラリーで初めて開催。好評を受け、同館での開催に至った。
八戸彩画堂の松田悠也店長は「思っていたより反響があった。個性豊かな色とりどりの八幡馬が並べられてうれしい」と話す。八幡馬は八戸を中心とした南部地方に伝わる木彫り馬で、青森県の伝統工芸品に指定される。展示は、長年親しまれてきた八幡馬を次の世代につなげようと「今の時代に合わせた八幡馬」を募集。会場には、頭からリンゴの木が生えているもの、全身をフェルトや毛糸で包んだもの、チョコレートケーキや八戸の「八」の字に見える柄のもの、頭にウニの殻を置いたものなど、個性ある作品が並ぶ。同企画に合わせ、オリジナルの音楽も制作。会場には故・三波春夫さんが歌う民謡「八幡馬のうた」を八戸で活動するDJ・KEN OGATAさんがアレンジした楽曲が流れる。
松田店長は「今後は定番企画として、八戸三社大祭の後の時期に開き、皆さんに楽しんでもらいたい。今後も楽しみにしてほしい」と話す。
開館時間は10時~19時。入場無料。会期中の休館日は10月10日。10月15日まで。