青森県立八戸高校と八戸商業高校の生徒有志が11月12日、青森県南部地方で使われる南部弁の普及に取り組む活動を紹介するイベント「南部弁を知らないなんていだわしねェ~楽しく南部弁を知る2時間~」を八戸市公民館(八戸市内丸1)講義室で開催した。
八戸高校は起業・事業プラン作りを通して自分たちの興味関心、やりたいことを考える課外活動「KIRARIプロジェクト77」で南部弁に注目、八戸商業高校情報処理科では現在、南部弁クイズや南部弁辞典を紹介するアプリ「南部弁広め隊」を開発するなど、両校で南部弁に焦点を当てた活動に取り組んでいる。
「いだわしねえ」は南部弁で「もったいない」の意味。会場では両校の取り組みの紹介、南部弁を使った体験企画などを展開した。10代から70代までの幅広い年代の市民が参加。「仕事で八戸に移り住んだが、南部弁に興味があって参加した」という人の姿もあった。南部弁の保存・承継活動に取り組んでいる柾谷伸夫八戸市公民館館長による南部弁講座で、参加者は手元のテキストに従い声に出して南部弁を体験。少人数グループに分かれ、八戸高校生徒が企画した「南部弁での川柳つくり」や、八戸商業高校生徒が制作したアプリで「南部弁クイズ」に挑戦した。
八戸商業高校情報処理科の制作したアプリ「南部弁広め隊」は、南部弁が学べる4種類のクイズのほか、南部弁の意味を調べられる「南部弁辞典」機能を搭載。現在、南部弁を聴き、話し、覚える「南部弁版スピードラーニング」の開発に取り組んでいるという。
八戸商業高校3年生の蛯澤大翔さんは「最初は不安だったが、多くの人に来てもらえて南部弁の楽しさを伝えることができた。自分たちの取り組みも知ってもらえたし、自分自身ももっと南部弁の面白さを知りたいと思い、意義のあるものになった」と笑顔を見せる。