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旧せんべい喫茶でタイル塗りワークショップ 交流拠点の再開目指す

敷き詰められた床材にペンキを塗る市民

敷き詰められた床材にペンキを塗る市民

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 旧「せんべい喫茶」(八戸市類家)の店舗スペースの床を塗装するイベント「タイル塗りワークショップ」が3月20日、行われた。

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 昨年11月に閉店した旧せんべい喫茶の常連客のつながりを守ろうと活動するグループ「喫茶ヘバナ」が企画。同グループのメンバーや市民約25人が、タイル状に敷き詰められた床材に水色、緑、茶色などのペンキを塗り付け、カラフルな床を完成させた。

 イベントを企画した同グループのメンバーでアーティストの高砂充希子さんは「捨てる予定だった床材を再利用して新しい床を作ったら面白いと思った」と話す。経年劣化が目立っていた旧せんべい喫茶の床材の一部を再利用し、ペンキは八戸ペイント(根城7)、接着剤は西塚タイル工業(大久保)から提供を受け、開催にこぎ着けた。イベントの運営を手伝った大学生の今槙優さんは「子どもたちが色を塗る姿がかわいかった。色の濃さに違いがあり、個性のある床が完成して良かった」と話す。

 八戸市鍛冶町地区の朝の集いの場として親しまれた旧せんべい喫茶は昨年11月、約33年の歩みに幕を閉じた。同団体は12月、同地区の総菜店内にコミュニティースペース「喫茶ヘバナ」を作り、旧せんべい喫茶の常連客や市民に交流の場を提供していたが、今年1月31日、施設の管理上の理由から運営を終了していた。現在は旧せんべい喫茶が使っていたテナントスペースを借り受け、4月上旬の運営再開を目指して準備を進めている。

 同グループ代表の鈴木美朝(みのり)さんは「せんべい喫茶が守り続けたコミュニティーを、若いメンバーと一緒に守っていきたい。新しい喫茶ヘバナは、せんべい喫茶の常連の皆さんに加え、20~30代や外国人の皆さんも集える場所にできれば」と力を込める。

 八戸ペイントの田中雅章社長は「若い人たちが行動する姿が頼もしい。地域の人たちを交えて、八戸をもっと元気にしてほしい」と期待を寄せる。

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