SNSで「発泡スチロールだ」と話題になっていた八戸市美術館(八戸市番町)の館銘板の「美」の字と同じ素材・サイズの「美」を作ることができる「館長の美製作キット」が5月18日、発売された。
同館が企画。同館の受付業務を担う金入(八戸市卸センター2)が製造を手がける。佐藤慎也館長が製作したスチレンボード製の館銘板の「美」と同じ材料と製作方法で「美」を作ることができる。
屋外広場「マエニワ」の壁面に設置されていたステンレス製の「八戸市美術館」の「美」の字が3月、なくなっていた。4月、佐藤館長が応急措置としてスチレンボードで「美」を作り、壁面に設置すると、SNSで「発泡スチロールだ」「館長手製の美だ」などと話題になっていた。
同館では企画展を検討する際、一級建築士の資格を持つ佐藤館長が展示模型を作るという。製作キットは「美」の製作を通してアートや建築士の技術に触れてもらおう企画した。館内でも製作を楽しんでもらおうと、市民や観光客が読書や仕事、作品制作などに使うことができる多目的スペース「ジャイアントルーム」で作る場合、カッターやマットも貸し出すという。
製作キットには、説明書、15センチ四方ののり付きスチレンボード2枚、館銘板と同じ書体・大きさの「美」の字が印刷された台紙1枚、スチレンボード製の「美」が設置された経緯を掲載したプリントを同封する。説明書には金入のスタッフが描いた佐藤館長の似顔絵もあしらった。
企画を担当した同館企画運営グループの松倉寛幸さんは「館内でも製作を楽しんでほしい。スチレンボードが2枚あるので、失敗しても安心。2枚に違う色を塗ってもいい」と話す。「(ジャイアントルームなどを)皆さんに自由に使ってもらえる美術館でありたい」とも。
価格は330円。同館のミュージアムショップで取り扱う。開館時間は10時~19時。火曜休館。