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八戸三社大祭の山車小屋で制作体験 波の作り方学ぶ

波の形に切ったベニヤ板にやすりをかける参加者

波の形に切ったベニヤ板にやすりをかける参加者

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 八戸の祭り「八戸三社大祭」に参加する山車の制作を体験するワークショップが7月15日、長者まつりんぐ広場(八戸市糠塚)の山車小屋で行われた。

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 国際交流や地域振興に取り組むグループで、DASUKEYO GLOBAL(だすけよグローバル)が企画。祭りで運行する山車の制作が進む「鍛冶町附祭(つけまつり)若者連」の山車小屋を訪れ、制作現場の見学、今年の山車に使う装飾の制作体験などを行った。おいらせ町、神奈川県、八戸から3人が参加した。

 初めに、山車組のメンバーが今年の山車の題材「大物浦(だいもつのうら)の逆襲」の山車絵と、亡霊になった平知盛が荒波の中で源義経に襲いかかる場面の物語を紹介した。山車は毎年解体し、作り替えていることも説明した。

 制作体験では、さまざまな材料を使って波を作る工程を紹介。参加者は、発泡スチロールの板を熱線を使って波の形に切り出す作業や、波の形に切ったベニヤ板にペンキを塗る作業を体験した。

 おいらせ町から参加した高校1年の天間颯斗さんは、同町で毎年9月に開かれる秋祭り「おいらせ下田まつり」の山車制作の参考にしようと参加。新型コロナウイルス感染拡大の影響や高校受験などが重なり、おいらせ下田まつりの山車の制作に参加できず、今年初めて参加する予定という。天間さんは「発泡スチロールを切る作業が難しかったが、自分が作った物が山車にのることが楽しみ」と笑顔を見せる。

 「発泡スチロールをカットしたり、ペンキを塗ったりする作業が楽しかった」と八戸在住でカナダ出身のスアニー・ドゥガルテさん。神奈川県から八戸の祖父母の元を訪れているという大学4年の平山遼介さんは「地域や祭りに関わりたいと思い参加した。一つ一つの小さな作業が、豪華な山車や祭りの歴史を作ってきたと感じた」と話す。

 DASUKEYO GLOBALの田村苑香さんは「八戸三社大祭の山車がどのようにできているのかを知ることができる機会は少ない。遠くから見ると小さなパーツでも、一つ一つに魂が込められていると感じた」と話す。

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