ジャズピアニスト・作曲家のデビッド・マシューズさんが2月4日、1981(昭和56)年に発表したレコード作品「David Matthews Presents Grand Cross」に収録された楽曲の制作秘話を自身のラジオ番組の中で明かした。
レコードジャケットの裏面には生前のノーマン・スミスの姿が「WHO ARE YOU?(あなたは誰?)」の文字と共にプリントされている
グラミー受賞歴があり、有名ジャズグループ「マンハッタン・ジャズ・クインテット」のリーダーとして知られるマシューズさん。現在は八戸在住で、ジャズバンド「八戸ジャズ楽団」でジャズに取り組む子どもたちと活動を共にする。この日、コミュニティー放送局BeFM(八戸市番町)のラジオ番組「ON AIR GIG(オン・エア・ギグ)」の収録で同作を振り返った。
同作は、マシューズさん作曲のフュージョン曲を中心に構成されたレコード。サックス奏者のデビッド・サンボーンさん、ギター奏者のラリー・カールトンさん、ベース奏者のマーカス・ミラーさん、ドラム奏者のスティーブ・ガッドさんなど世界的ミュージシャンが多数参加している。後にCD版も発売されたが、現在はレコード、CD共に中古市場で流通するのみ。
番組では冒頭、収録曲の「SAMBAFRIQUE(サンバアフリック)」を紹介。その後、マシューズさんは演奏者を次々と紹介し、最後に笑みを浮かべながら「(収録曲の)作曲者はだれだと思う」と切り出した。表題曲「Grand Cross」を含むいくつかの曲は「ノーマン・スミス」の作曲だという。番組共演者が「ノーマン・スミスという作曲家は聞いたことがない」と話すと、マシューズさんはさらに笑顔を浮かべた。
実は、ノーマン・スミスはマシューズさんの家族が当時飼っていた犬の名前。茶色の小型犬だったが、昔のことのため犬種までは覚えていないという。「もちろん犬が作曲できるはずもない。このレコードは全部、僕の作曲」とマシューズさん。レコード制作時、遊び心で作曲者の表記を犬の名前にしたが、これまで45年間、その事実を公にすることはなかったという。
この日収録した番組はこの後、4月21日に弘前市で共演を予定する津軽笛奏者・佐藤ぶん太さんの楽曲を特集する予定だったが、マシューズさんの「告白」を受け「ノーマン・スミス」作曲の楽曲を紹介する特集に急きょ切り替えられた。
放送日は、2月26日=21時~21時30分、3月1日=22時~22時30分。ラジオ番組配信サービス「リッスンラジオ」でも配信する。