昨年12月31日に閉店した、八戸市の銭湯「松竹湯」(八戸市湊町)で4月22日、音楽イベント「風呂ロック ホントにサヨナラ松竹湯」が開かれた。
同イベントは67年の営業を終えた松竹湯を愛する同市内の安藤誠さんがイベント実行委員会を立ち上げ主催。昨年末の同銭湯閉店から、備品などのチャリティーバザーイベントも行い機運を盛り上げた。
イベントにはバンド「ダイナミックwithB」、「なつ福」、「マイモーニングブレッド」が出演。劇団「HACHIPOO!」やDJ「BABA SHRIMPS」「KEN OGATA」ら多彩なジャンルのアーティストも出演し、飛び入りでミュージシャンの古屋敷裕大さんも登場し会場を盛り上げた。
出演者は男湯の浴槽の中にドラムやアンプ類がセットされたステージに、観客は洗い場に銭湯用の椅子に腰掛けるという見慣れないスタイルの会場に観客も最初は戸惑いがちだったが、次第に音楽に合わせて手拍子や体でリズムを取り始めた。普段は入ることのできない、男湯や女湯を相互に行き来する姿も見られた。
安藤さんは「『銭湯の街』、『朝風呂の街』として銭湯文化がある八戸だが、経営者の高齢化などを理由に現在かなりの勢いで廃業が続いている。滅び行く銭湯文化の存続を願いつつ、もう一度古き良き文化を見直していきたい」と話す。