八戸市南郷地区の各施設で10月22日・29日、地元特産の新そばを味わえる「南郷新そばまつり」が開かれる。
同地区はソバの栽培が盛んな地域で、イベントは「青葉湖展望交流施設(通称:山の楽校)」(八戸市南郷島守)、「市民の森 不習岳(ならわずだけ)」(同)、「南郷朝もやの館」(同)、「舘(たて)のやかた」(同)を主会場に行われる。
このうち、「朝もやの館」を運営する島守田園空間博物館運営協議会では、22日に「南郷朝もやの館」で、29日は同館に隣接する施設「舘のやかた」でイベントを開催。
例年、同協議会では新井田川沿いに整備された公園「水辺の楽校(がっこう)」の水車小屋で挽いたそば粉を使った「やがら蕎麦」が名物となっていたが、2015年5月に水車が故障し使用できない状態が続いていた。
同イベントは「シンボル」を失ったが、ファンや地元住民の協力で手臼でそば粉をひき、開催を継続。逆境がきっかけとなり、交流や応援の輪が広がり、2015年と2016年の「新そばまつり」では、2年連続で提供数1000食を達成するなど、イベントが活性化した。
2016年末には故障していた水車の修繕が完了。以前より強固な設計となった。今年の「新そばまつり」は新しくなった水車で挽いたそばを一般に向けて提供する初めてのイベントとなる。
同運営協議会「朝もやの館」館長の上野大輔さんは「全国のそば愛好家や市民の方々から心配いただいた水車小屋がやっと復旧した。今年の新そばまつりから、水車を使ったそばをを楽しんでいただける。島守に広がる日本の原風景と共に蕎麦を召し上がっていただき、秋を楽しんでいただきたい」と来場を呼び掛ける。
イベントでは手打ちの「やがら蕎麦」の提供や天ぷらなどのメニュー料理の販売、生そばやそば粉の販売なども予定する。水車の稼働や人力碾(ひ)き臼の実演も行われる。
開催時間は10時~15時。入場無料。