八戸地方に伝わる郷土芸能「八戸えんぶり」のえんぶり組「中居林えんぶり組」が12月23日、地元産の米を使った餅つき大会を開いた。
「八戸えんぶり」は毎年2月17日~20日に行われ、国の重要無形民俗文化財にも指定されている。太夫と呼ばれる烏帽子(えぼし)をかぶった舞手がその年の豊年を祈願して田植えの所作をまねた舞を披露する。
餅つき大会は、地元中居林で収穫した米を使って豊年に感謝し、翌年の八戸えんぶりに向けて機運を高めようと毎年年末に開いている。太夫を担当している若手メンバーの呼び掛けにより8年前から始まった。同組の金澤弘幸さんは「えんぶりは稲作芸能なので、組のメンバーが作った米で餅をついて食べようということになった」と話す。
当日は組のメンバーおよそ20人が練習場所となっている屯所に集まり、小学生や中学生の子どもたちが親方衆の指導を受けながら餅をついた。出来上がった餅は雑煮やおはぎにして、メンバー同士が豊作に感謝しながら料理を味わい交流を深めた。
同組は来年の「八戸えんぶり」で2月17日~20日に更上閣(八戸市徒士町)で行われる「お庭えんぶり」に20日出演予定。「お庭えんぶり」のチケット発売は1月10日9時からで「八戸観光コンベンション協会」(内丸、TEL 0178-41-1661)の窓口と電話で取り扱う。