八戸市の八戸プラザホテル(八戸市柏崎1)プラザアーバンホールで3月3日、内丸えんぶり組の感謝祭イベント「内丸えんぶり組 天祈り(てのり)」が開かれた。
「八戸えんぶり」は毎年2月17日~20日に開かれる国の重要無形民俗文化財にも指定されている民俗芸能。八戸えんぶりでは30数組の「組」が八戸市内各地で舞を披露、内丸えんぶり組もそのうちの一つ。
イベントは、日頃お世話になっている地域の人々に今年の八戸えんぶりの成功を報告し感謝を伝えようと毎年開催している。当日は、内丸えんぶり組の運営に協力している八戸三社大祭の内丸親睦会や城下附祭の両山車組、内丸地区にある練習場所の前で「摺(す)り納め」を披露し、今年の全日程を終えた。
「天祈り」には市内の経済界や行政関係者、個人、子どもを含めた組員ら約100人が参加し親睦を深めた。余興では同組の幼児から高校生までの約20人の子どもたちがえんぶり衣装を身にまとい、「松の舞」や「恵比寿舞」、「大黒舞」、「豊年玉すだれ」などの演目を披露。演目の後は同組筆頭親方の天摩譲(てんまゆずる)さんが子どもたち一人一人にインタビューし、今年の頑張りをたたえた。「田植え」の舞では、出席した参加者も登壇し、組員の手ほどきを受けながら舞を披露した。
客席には、この日のために用意したというオリジナルラベルの日本酒も振る舞われ、参加者たちはえんぶり談義に花を咲かせながら親睦を深めていた。
天摩さんは「去年の八戸えんぶりは雨が降ったが、今年はとても寒かった。今年から筆頭親方になったが、今年もけがも無く終わることができ、ほっとしている。春の訪れを楽しみにしている。『天祈り』は地域の皆さんや組員が一緒になって八戸えんぶりを振り返り、楽しむ会。こうやって活動できることは、地域の皆さんのおかげだと思っている。本当に感謝している」と話す。