八戸市内の小中学生の夏休みの工作を審査する「第47回 八戸市児童生徒発明くふう展」が8月31日~9月2日、八戸ポータルミュージアム「はっち」(八戸市三日町)で開かれた。
生活に役立つ物、アイデアを出して改良して便利にする物など、八戸市内の小中学生が創造性、独創性を生かした作品を展示する同展。
今年は市内の小学校27校、中学校8校から代表に選ばれた合計239点が出展。8月31日に行われた審査で12人に特別賞が与えられた。最優秀賞にあたる八戸市教育委員会教育長賞には島守小学校6年の松石七海さんの作品「マルチカットで楽ですん」が選ばれた。
松石さんの作品は、農業に携わる祖母が楽に農作業ができるようにと、しゃがまなくても農業用カバーに穴を開けられる装置。長い棒の先にペットボトル容器を使った刃を付け、畑の尾根に掛けられた農業用カバーに押し込むことで簡単に穴が開けられる。立った状態で作業できるため腰を痛めることがないように設計した。祖母の身長に合わせた長さにし、取っ手を丸くするなどして持ちやすくした。
同展は一般市民も観覧可能で、訪れた人は展示された作品を興味深そうに眺めていた。特別賞受賞者の授賞式は10月に行われる予定。
八戸市総合教育センター主任指導主事の松倉和秀さんは「今回は作品のバラエティーに富んでいた印象。家族の苦労を解消したい、こういう工夫をすると便利になるなど、自分たちの生活を改善しようという発想が多かった。松石さんの作品は腰の痛いおばあさんの苦労を少しでも和らげたいという発想から生まれた作品。とても工夫されたものだと思う。審査員からも驚きの声があった」と話す。