子どもたちが身近な農作物を育て収穫体験を行う農業体験学習が10月18日~29日、八戸市農業経営振興センター(八戸市尻内町)で行われている。
収穫体験は、2005年の食育基本法施行に合わせて食育の一環として開始。農作物を育て収穫することで、農業と食に対する理解を深めることを狙いとする。同センターの「ほ場」のうち10アールを使用し、サツマイモとダイコンの作業体験を実施している。
今年の収穫体験には八戸市内の保育園と幼稚園、合わせて5団体が参加した。10月26日は八戸学院幼稚園の年長組と年中組の園児約80人と保護者が参加。5月下旬~6月上旬に植え、職員が育てたサツマイモとダイコンを収穫した。
サツマイモ収穫では、「べにあずま」「べにはるか」「こがねせんがん」の3種を収穫。園児たちは、地中からわずかに顔を出した茎や芋を頼りに、土を深く掘り、自身の腕よりも太いサツマイモをいくつも掘り上げていた。ダイコン収穫では、茎を持って力いっぱいに引き抜き、身長の半分ほどの長さを持ち上げ歓声を上げていた。収穫したサツマイモとダイコンは、体験に参加しなかった年少組の子どもたちや家族へのお土産として持ち帰った。
同センター生産振興グループ技師の大久保聡一郎さんは「子どもたちが喜びながら帰ったので良かった。収穫の他に植え付けも体験してもらっている。子どもたちが大きくなって農業に関心を持ち、その中で一人でも農業に携わってくれたらうれしい」と話す。