八戸市在住のゴスペルシンガー凪(なぎ)ゆうこさんを中心としたチャリティーコンサートが11月17日、八戸市水産科学館「マリエント」(八戸市鮫町)で開かれた。
凪さんは約20年わたって飢餓問題に目を向けたチャリティーコンサートを開催。八戸市湊町で塾を経営していた父親が長年続けてきた企画を受け継いで継続している。
凪さんが引き継いでからは1人で開催してきたが、多くの音楽仲間の賛同を得て規模を徐々に拡大。現在は、さまざまなミュージシャンのステージが楽しめるイベントに成長した。収益や会場内で募った募金は日本国際飢餓対策機構に寄付し、飢餓問題に苦しむ人々のために役立てられている。
この日のコンサートでは八戸市内や東京から集まったミュージシャンや、凪さんの教室に通う子どもたち、八戸在住のシンガー久保英幸さんらが、オリジナルソングやジャズの定番曲などを披露。マリエント5階展望ホールに集まった約100人の市民が歌声に聴き入った。会場には喫茶「ピーマン」(十六日町)のフードブースも設けられ、コーヒーやピザなどを用意。クライマックスでは出演者全員が「聖者の行進」などを合唱し、会場が一つになって幕を閉じた。
凪さんは「海が見えるマリエントで皆さんと楽しく過ごせて幸いに思った。来場した子どもたちに、世界の子どもたちの中には勉強をしたくてもできない子どもたちもいることを知ってほしい。音楽でもそうした思いを分かち合いたい」と話す。