知的書評合戦「第5回 ビブリオバトルinハチノヘ」の決勝戦が11月17日、デーリー東北メディアホール(八戸市城下)で開かれた。
イベントは地元のデーリー東北新聞社が、八戸市が掲げる「本のまち八戸」に賛同し、活字媒体として活字文化の振興を図るために2014年から開催。八戸学院大学(美保野)も、若者の活字離れの一助になればと共同開催している。
今年は決勝の前に、高校生の部ファイナリスト決定戦が行われ、決勝に出場する3人を決定。決勝は高校生人と、大学生、一般A・Bの各部門の予選を勝ち抜いた3人の計6人で争った。
出場者は5分の制限時間内でお薦めの本を観戦者にアピール。観戦者の投票の結果、岩手県陸前高田市の県立大船渡高校1年の熊谷秀人さんの「そして、バトンは渡された」(瀬尾まいこ著)がチャンプ本に選ばれた。準チャンプ本には、橋爪駿さんが推した「なくなりそうな世界の言葉」(吉岡乾著)が選出された。高校生のチャンプ本は初で、チャンプ本、準チャンプ本が初めて共に高校生となるフレッシュな大会となった。
決勝の前には特別ゲスト、十和田市出身の作家川上健一さんの講演も行われた。
チャンプ本を獲得した熊谷さんは「チャンプ本を取れるとは全然思っていなかった。ファイナリスト決定戦だけは突破したいなとは思っていたが、その後のことは考えていなくて、どうしようかと思っていた。今日は、他の人の発表も聞いて自分が普段読まないジャンルの本や絵本などからも学ぶことができるということも感じられて、いい一日だった」と話す。