「平成・南部藩」の「一日国替え」が2月19日に八戸市庁舎で行われ、三戸町の竹原義人町長が八戸市の一日市長を務めた。
国替えに向けて八戸市庁には100人を超す市民が集まり、訪れた竹原三戸町長を出迎え歓迎した。
「平成・南部藩」は南部氏にゆかりのある山梨県南部町、身延町、青森県八戸市、南部町、三戸町、七戸町、岩手県盛岡市、二戸市、遠野市の9市町で構成される。文化、経済の交流を通じて、相互の振興への寄与を目的に1984(昭和59)年に始まった南部首長会議(南部サミット)が前身。2006年にさらに交流・連携事業を進めるために架空の合併を宣言し「平成・南部藩」が設立された。
南部氏にゆかりのある地域は現在でも県境の枠を超えて官民共に交流が盛んな地域。市町村が連携して事業を行う事務組合も多く、商圏も重なり、祭りや食生活などの共通点も多い。
「平成・南部藩」は、遠方の地域との相互にお祭りへの参加や児童生徒が小中学校を訪問し合う事業などで一体感の醸成に一役買っている。
「一日国替え」も交流事業の一つで、構成市町の首長が他の自治体に出向き一日首長を務める。本年度はすでに、昨年7月に八戸市長が身延町に出向き一日身延町長を務めた。
一日八戸市長の辞令交付式を終えた後、竹原一日八戸市長から小林眞八戸市長へ、三戸町出身の絵本作家の馬場のぼるさんの「11匹のねこ」のぬいぐるみがプレゼントされた。
歓談中、両市町のキャラクター活用の話題に話が及ぶと、小林八戸市長から「八戸のキャラクター『いかずきんズ』も、三陸復興国立公園に向けて新しい動きを考えている」と、今年5月ごろの新しい話題の提供を匂わせた。
竹原一日市長は「八戸の東日本大震災からの復興にはめざましいものがあった。それは八戸の人たちのチームワークの力だと思う。海は怖い面もあるが、産業、漁業、観光など多くの恵みがある。海のない町からすればうらやましい部分も多々ある」と話した。