書道教室「俊文(しゅんぶん)書道会」の展示「書の発表会 超大作展」が1月18日、八戸市美術館(八戸市番町)で始まった。
1999(平成11)年、障害がある人の教育に携わる西里俊文(としふみ)さんが設立した同会。小学生から60代までの市民約30人が書道を学んでいる。
「大きな空間で展示することが夢だった」と西里さん。同館最大の展示室「ホワイトキューブ」の約156坪、高さ約5メートルの空間の壁面を、大型の「超大作」ばかり65点で埋め尽くした。
同会では、会員のメモや会話の中から言葉を見つけ、自由な発想で書道に取り組んでいるという。会場には「父の背中はゴリラ」「マグロ旨(うま)い」「ゴジラ強い」「春夏秋冬全部食べる」などのユニークな作品や、「勉強するぞ」「宿題頑張る」「できることを一つずつ」など思いをつづった作品、「空の向こうはいつも青空」「あなたは太陽」「ありがとうみんな」などのメッセージなど、さまざまな作品を展示。最も大きな「BoBoBoBo爆走カブ」「空は青い海も青い」の2作品は、幅10メートル、高さ4.8メートルの用紙に勢いよく筆を振るった。高さ4メートルほどの用紙に「おなら友だち」と大きく書いた作品は「おならを自由に出すことができる」という特技を持つ会員が手がけたという。
来場した市民は、作品に近づいて見入ったり、距離を取って撮影したりしながら、時折笑みを浮かべて楽しんでいた。
西里さんは「作品を発表したり仲間と活動したりする中でチャレンジする気持ちが起こり、皆さんで(活動を)楽しんできた。大きな作品が一堂に会し、空間のエネルギーや、作品のパワーを感じさせる展示になった」と話す。「ハンディの有無に関わらずお互いの良さを認め合えるように、楽しい企画を考えていきたい」とも。
開催時間は10時~19時。入場無料。26日まで。