日本デザイン振興会(港区赤坂9)が10月1日、2013年度のグッドデザイン賞を発表し、八戸市内からも4組が受賞した。
八戸市からグッドデザイン賞を受賞したのは、金入(かねいり)の「KOFU 南部裂織」、八戸ハマリレーションプロジェクトの「八戸ブイヤベースフェスタ」、八戸市の「八戸ポータルミュージアム(はっち)」、八戸ノ本室の「フンクラブ(うみねこのフンの模様化を通した地域振興計画)」。
公共のためのメディア・ソフトウエア・コンテンツ部門で受賞した「八戸ポータルミュージアム(はっち)」(八戸市三日町)は、昨年の「都市づくり、地域づくり、コミュニティづくり」部門でのアートプロジェクト「八戸レビュウ」に続いて2年連続の受賞。
本年度は「市民がいつでも主役になり、地域づくりに参画できる仕組み」が評価され、「交流から生み出される新たな価値が地域のオリジナリティーや魅力を醸成する。そのための交流拠点がデザインされていること」が受賞のポイントになった。
風張知子同館館長は「今回の受賞は、はっちは、あくまできっかけ。さまざまな事業に一緒に取り組んできてくれた市民のおかげ。市民と一緒に受賞したと思っている」と話し、「これからも市民の一人一人が主役となれる場や環境をつくっていきたい」と喜ぶ。
同館内にミュージアムショップを構える、金入(卸センター2)も個人用品、育児・介護用品部門で受賞。青森県の伝統工芸南部裂織を用いたステーショナリーを南部裂織工房「澄」(三日町)の井上澄子さんと共同で開発。「民間伝承の技法を現代的なデザインへの展開するセンスが光り魅力的なプロダクトに仕上がっていること」が評価され受賞。
井上さんは「ボロ布と冷笑されることもあったものが、こんな立派な賞をいただくとは夢みたいな話。まだ実感が湧かない。出品用のアイテムではなく、生活に密着した賞品が評価されたこともうれしい」と興奮気味に話した。