八戸市舘鼻漁港で「復興祈願 第32回 八戸花火大会」が開催された。同花火大会では約100種類5000発の多彩な花火が打ち上げられるのが特徴。港で打ち上げられることから、水中花火や海面に映る花火も見どころ。市民参加型のユニークな特別企画も行われた。
復興祈願と名付けた今大会は、東日本大震災で被災した家族向けの無料閲覧席を準備し、福島県からの小学生も招待した。
特別企画の「メッセージ花火2012」では、市民からのメッセージに合わせて花火が打ち上げられ、闘病中の家族を見舞うメッセージや先立った仲間へのメッセージが読み上げられた。現在、夏の全国高校野球大会で勝ち進んでいる地元・光星学院野球部の父母からのメッセージには激励の声が沸き、プロポーズのメッセージには大きな歓声が飛んだ。
もう一つの特別企画「はちのへHaNa☆Beer(ハナビール)2012」は、提携した飲食店で注文された同企画のビール売り上げに応じて花火の内容が決まる仕組み。最終的には2万5000杯以上ものビールが売れたことがアナウンスされた。ビールにちなんで水面から打ち上げられた琥珀(こはく)色の花火は、消えるときには「シュワシュワ」とビールの泡のような音を立て、観衆のどよめきを誘った。
ロンドンオリンピックの女子レスリング競技で金メダルを取った地元出身の小原日登美選手、伊調馨選手にちなんだ花火も打ち上げられ、オリンピックのマークにちなんだ5色の花火が打ち上げられた後で、金色に輝く大輪の花火が2つ並んで打ち上げられ、祝賀ムードに包まれた。
地元のコミュニティーFM局「BeFM」は、この日の模様をラジオとユーストリームで生中継。大会の進行状況や花火の解説が放送された。ユーストリームは視聴者が常時1000人を超え、累計視聴者数は1万人以上に上った。
ツイッターでもハッシュタグ「#8hanabi」でメッセージが寄せられ、メッセージ数は1200を超えた。メッセージは市内外から寄せられ、中には関西四国方面からのメッセージもあった。大会終了時には「お疲れさまでした」のメッセージが多数寄せられ、さらに「また来年も楽しみにしています」と、すでに来年の大会を楽しみにしているメッセージも目立った。