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「紙の八戸経済新聞」発行 発泡スチロールの「美」を紹介する記事をプリント

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 八戸経済新聞では5月18日、SNSで「発泡スチロールだ」と話題になった八戸市美術館(八戸市番町)の館銘板の「館長手製の美」を紹介する記事を印刷した「紙の」八戸経済新聞を発行した。

 5月18日に同館が発売した「館長手製の美製作キット」を購入する人に、「館長手製の美」が誕生した経緯を知ってもらおうと発行したもの。当面、同館のジャイアントルームで「館長手製の美」と一緒に展示するほか、コミュニティー放送局BeFM(同)が運営するコワーキングカフェ「エスタシオン」で無料配布する。

 4月15日、SNSで「発泡スチロールだ」と話題になっていた八戸市美術館のスチレンボード製の「美」の字について八戸経済新聞で取り上げると、SNSで「美がターンオーバーして新たな美を手に入れるということか」「なんですか、このほっこりニュースは」「ただの事実の羅列なのに文学的だ」「こういうニュースだけ見ていたい」など、さまざまな反応があった。

八戸市美術館の館銘板 「美」の字のみ館長手製の発泡スチロール製に(4/15)

 八戸経済新聞ではこの記事の公開後も同館と連絡を取り、館長手製の「美」のその後を追った。日本大学理工学部建築学科の教授や一級建築士としての顔を持つ佐藤慎也館長が制作した「美」は、その完成度の高さと、スチレンボードののりだけでコンクリートにくっついている様子が話題に。同館によると、この「美」を見ようと来館する人も多く、帰省した20代の男性が「今日しか(美を)見られないから」と両親を連れて写真を撮りに来たこともあったという。館長手製の「美」はスチレンボードののりだけで風雨に耐え、設置から42日でその役目を終えた。

八戸市美術館の発泡スチロールの「美」、42日間の役目終える 当面展示へ(5/17)

 同館ではSNSを通して話題になった「館長手製の美」を多くの人に見てもらおうと、館内での展示を開始。さらに佐藤館長が「美」を制作する際に「美」をくりぬいたスチレンボードも公開している。

 館内のミュージアムショップでは、「美」を通して建築士の技術やアートに触れてもらうため「館長手製の美製作キット」(330円)の販売も始まった。ジャイアントルームで制作する場合、カッターやマットを貸し出している。

八戸市美術館、「館長の美」の製作キット発売 「館内でも製作を楽しんで」(5/18)

 同館職員は「ステンレス製の美がなくなったことは残念だったが、SNSで話題になり、皆さんが見守ってくれた」と話す。八戸経済新聞では同館に来館する人にステンレス製の「美」がなくなり、館長手製の「美」が設置され、その後どうなったのかの経緯を来館者に知ってもらおうと「紙の」八戸経済新聞の発行を企画し、今回の配布に至った。二ツ森編集長は「ぜひ八戸市美術館を訪れ、館長手製の『美』をご覧になった後、エスタシオンにも立ち寄って紙の八戸経済新聞を手に取っていただければ」と呼びかける。

 開館時間は10時~19時。火曜休館。エスタシオンの営業時間は9時~18時。日曜定休。

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