毎日書道展や日本刻字協会の審査員も務める小野澤旭堂さんの「篆刻(てんこく)・刻字展」が3月5日から、さくら野百貨店八戸店(八戸市三日町)で開かれている。
小野澤さんは八戸市出身で高校卒業後上京。7年間の修業の後、実家の印章店「朝日堂」(十八日町)を継ぐため帰郷。27歳の時に八戸市の寺院・対泉院で刻字作品と出会う。40代から千田得所(とくしょ)さんに師事したほか、関野香雲さんからも指導を受ける。
会場には小野澤さんの作品のみならず、国内著名作家の作品50余点を展示。刻字は立体的な書道で彫り込まれた材の質感や着色・額装も含め鑑賞する。篆刻も、書道の落款などサイズが小さいイメージもあるが、会場内には前衛書道家との交流から発想を得てさらに進めた作品として、ダイナミックに大きく彫り込まれた作品も。会場では、書に興味があるという若い女性が足を止め、熱心に旭堂さんの説明に聞き入っていた。
小野澤さんは「篆刻・刻字は40歳の頃から始め、40数年になる。文字に関しいろいろと勉強できる。展示は亡くなられた大先生の作品も展示してある貴重な機会」と来場を呼び掛ける。
開催時間は10時~19時(11日は15時まで)。3月11日まで。