八戸市内の書道団体による書道展「第59回 黒潮書展」が5月31日~6月2日、八戸ポータルミュージアム「はっち」(八戸市三日町)で開かれた。
黒潮書道会は、八戸市生まれの前衛書家で八戸市功労者表彰受賞の故名久井裕三が設立。書道展は名久井裕三の理念である「新しい時代の書芸術の確立」を目指し、表現の可能性を追求した作品を展示する。
会場には会員29人の作品47点を中心に、計70点ほどを展示。シアター1の壁面全体には大きめの書。センターには色紙や短冊の小さい作品を陳列。「漢字・かな」だけではなく、黒潮書道会らしいダイナミックなタッチの書の前では、来場者も足を止め、見入っていた。前会長である八戸市生まれの前衛書家の故名久井裕三氏の遺作や、未発表の短冊・色紙も展示した。
6月1日には東北巨木調査研究会副会長で雑誌「しるばにあっぷる」山本光一編集長による「あおもりの不思議な世界」をテーマに公開講座を開催した。
黒潮書道会の佐々木祐子さんは「今年も黒潮書展開催させていただいた。八戸にはなかなか無い前衛書道だが、普段は基礎となる古典を勉強している。来年は60回の節目となるので、今から企画して記念すべき内容にしたいと考えている」と話す。