八戸市出身の芥川龍之介賞作家・三浦哲郎さんの名前を冠した文章コンテスト「三浦哲郎少年少女作品賞」の表彰式が12月24日、八戸市庁本館(八戸市内丸)で行われた。
同作品賞は文集「はちのへ」第60号の発刊を記念し、八戸市内の児童生徒の作文力向上に資するために、2013(平成25)年度に制定した。受賞作品は三浦哲郎夫人の元に届けられている。
今年は小学生の部で白銀南小学校5年の玉澤海人さんの「いい勝負を」、中学生の部は江陽中学校3年の橘一佐さんの「倉庫の中で」が選ばれた。玉澤さん作品は「陸上部で走高跳びの選手である玉澤君の前に、突如現れたライバル。実力の差に嫉妬やねたみにも似た感情も芽生えたこともあったが、最後は『いい勝負を』と言える仲間になれた」という内容、自分の感情を包み隠さず文章に現わせたことが評価された。橘さんの作品は、3年間務めた環境委員委員長として倉庫の管理を新任に先生に感心されるほど頑張ったという内容。「におい・匂い・臭い」の使い分けや、「短編映画を観ているようだ」との高評価が受賞に結び付いた。
受賞の喜びを玉澤さんは「受賞できてすごくうれしい。すごいねっていっぱい言われた」、橘さんは「この3年間の成果が出たと思う。作文で受賞や入賞の経験がなかったのでいい思い出となった」とそれぞれ話す。
両作品とも、来春発刊の「文集はちのへ」に掲載される。