仕事を持ちながら地域の安全・安心のために活動する消防団を応援する「八戸市消防団応援の店」事業が始まり、1月10日、登録事業者への交付式が八戸消防本部で行われた。
八戸市では2019年10月1日現在、1328人の消防団員が在籍しているが、条例で定められた定員1548人に対して約200人不足している。今回の「応援の店事業」は青森県内初の取り組み。地域のために活動する団員を支援するため、飲食店や事業所等に登録してもらい、団員やその家族を対象に料金割引などのサービスを行う。団員のモチベーションアップや新たな団員の確保、地域防災の向上につなげるのが狙い。
今回の事業では「消防団応援の店」に登録した店舗・事業所に表示証を交付し、消防団員が団員証を呈示すると代金の割引や無料、ポイント等のサービスなどを受けることができる。
10日行われた交付式では登録第1号となった八戸プラザホテル(八戸市柏崎1)に表示証を交付。同ホテルでは団員本人とその家族や同伴者を対象に、宿泊代やレストラン・ラウンジ利用時の飲食代、披露宴での料理代の割引や、宴会利用時に日本酒プレゼントが受けられる。
同じく「応援の店」に登録された居酒屋「とらちゃん」(鷹匠小路)ではドリンク1杯サービス、古川不動産(小中野)では賃貸物件の仲介手数料割引サービスを10日に始めた。
八戸プラザホテルの中川原俊雄社長は「常に社内でも地域貢献や消防団活動への協力を呼び掛けていたところ、消防団に所属している社員からこの話を聞き応募しようと思った。多くの企業が地域活動に積極的に取り組んで豊かな社会になることを望んでいる」、八戸市消防団の上野玉地団長は「年々団員が減っている中で、我々もさまざまな取り組みを行い、若い方や女性の団員を増やしていきたい。各事業所に協力頂いて消防団のことを広く知っていただきたい」と、それぞれ話す。
消防団への加入や事業についての問い合わせは八戸消防本部警防課(TEL 0178-44-2134)まで。