八戸市の浜市川保育園(八戸市市川町)の園内にあるツリーハウスが5月25日、リニューアルし、新たにアマビエ像「ハマビエ」も設置された。
ツリーハウスは東日本大震災で被災した同園が子どもたちを励ます意味で同園の第1期生でもある造形作家の木村勝一さんに製作を依頼。建設から7年が経過し、傷みも目立ってきたため補修工事も含めてリニューアルした。リニューアルでは土台とデッキを補修し全体をペンキで塗り替えた。使用した木材は地元の栗の木や京都の北山杉を使用した。
合わせて新型コロナウイルス退散を願って、新たに掘られたアマビエ像も設置。名称は同園の園名にちなんで「ハマビエ」と命名された。
木村さんは、活動の拠点である八戸市市川町の「オブジェ工場 SLOWBASE(スローベース)」敷地内に10年で10棟以上のツリーハウスを作成。「ツリーハウスの森」として親しまれている。鉄のオブジェ作成の傍ら、店舗設計・施工で日本中を駆け回っている。普段は自分でカスタマイズした大型バイク・ハーレーダビッドソンを駆る強面な印象だが、完成後に園児たちと一緒に戯れる姿は1期生として過ごした少年の心を思い出したようだった。
木村さんは「9年前の東日本大震災で川を越えた津波で保育園が被災・半壊状態になった。石田理事長から『ここの1期生でもあるし、子どもたちのために得意のツリーハウスを建てて』との依頼で1年ほどかけて建てた。それから7年たち、自分も多忙でメンテナンスできなかったため、半年かけより丈夫に作り直しました。またこのコロナ禍の中、アマビエ像を彫り、『ハマビエ』と名付け寄贈した。子どもたちがたくましくなってほしいと願っている」と話す。