青い森鉄道向山駅(青森県おいらせ町)を拠点に活動する市民団体「向山駅愛好会」が7月15日、おいらせ町の成田隆町長を訪問し、過去2年間の活動を報告した。
同愛好会は、無人駅となっている駅舎を活用し、2011(平成23)年から「向山駅ミュージアム」と名付け、ジオラマや国鉄時代からJR時代に至るまでの物品を展示。駅周辺地域に花を植えたり、イオンモール下田や駅前で地域おこしイベントを開いたりするなどしてきた。
会設立当初30人前後だったメンバーは、全国各地の鉄道ファンなどにも話題が広がり、現在では70人ほどまでに輪が広がっている。近年は、階上町在住のシンガー・ソングライターの古屋敷裕大さんが、向山駅周辺地域のイメージソングを制作し、CDを発売した。
15日の表敬訪問では、愛好会の中村淳悦会長と古屋敷さんが成田隆町長を訪問。過去2年間に手掛けた、駅周辺の観光パンフレット、愛好会のイメージソング「また会おう」のCD、駅舎のシンボルの蒸気機関車の模型「弁慶号」をイメージした化粧箱を成田町長に渡したほか、現在作業中の向山駅ミュージアムのリニューアルについて報告。
このうち、2018(平成30)年に制作した観光パンフレット「おらんどの観光マップ」は、A4サイズ三つ折りのコンパクトな観光案内マップで、駅周辺のお薦めスポットや飲食店を徒歩やサイクリングで巡る5通りの観光ルートを紹介している。会では館内に展示している鉄道のジオラマのリニューアル作業を進めており、これまでよりも大きなジオラマが間もなく完成する見通し。
成田町長は「自主的な地域振興への協力に心からお礼をしたい。古屋敷さんのCDによって地域の方々も関心を持ってくれたらうれしい。町としてもこれからも協力していきたい」と話す。
向山駅ミュージアムは、現在新型コロナウイルス感染拡大の影響で臨時休館中。今後お盆以降の再開を目指している。