サッカー・J3のヴァンラーレ八戸が6月3日、八戸三社大祭の山車絵がデザインされたクラブ創設15周年記念ユニホームを発表した。
2019(令和元)年からJ3に参入しているヴァンラーレ八戸は、2006(平成18)年の創設から今季で15周年を迎えた。ヴァンラーレのホームタウンを代表する祭り・八戸三社大祭は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため昨年に続き今年も神社行列や山車の運行・展示などが取りやめとなり、三神社での祭礼や祭典のみに規模を縮小しての開催が決定している。
ホーム戦の会場・プライフーズスタジアム(八戸市市川町)に山車を展示したこともあるヴァンラーレ八戸では、祭りが本来の状況で開催されない中でも八戸三社大祭の魅力を全国へ発信しようと、三社大祭の山車組で構成する「はちのへ山車振興会」とコラボ。共同で、山車絵がデザインされたユニホームを作成した。
15周年記念ユニホームは、クラブ史上初となる黒と金のカラーリングで、デザインは十一日町龍組の石橋元平さんによる描き下ろし。正面に源義経の雄姿を描いている。石橋さんは「義経は八戸にも数多くの伝説を残す当地ゆかりの武将。ヴァンラーレも義経のような巧みな戦術で試合に勝って、八戸市民に勇気と感動を与えてほしい」と期待を寄せる。
はちのへ山車振興会会長の小笠原修さんは「素晴らしいユニホームが完成してうれしく思っている。スポーツと伝統文化の融合という取り組みで、子どもたちの笑顔や地域の活気が戻ってくれることを願っている」、ヴァンラーレ八戸の新井山祥智選手は「このユニホームを着て試合できることにあらためて感謝している。勝ちにこだわって全力でプレーしたい」、同蔦颯選手は「ユニホームにも使われているゴールドのように輝いて、祭りのような熱いプレーを届けたい」と、それぞれ話す。
ユニホームは7月10日にプライフーズスタジアムで行われるクラブ史上初のナイトゲーム・カマタマーレ讃岐戦で披露し、9月25日までの全6試合で着用を予定する。
会見では、はちのへ山車振興会に対し、振興会が行っている「移動型・組立式の山車制作プロジェクト」へヴァンラーレが10万円を贈呈。今後は、150着限定で販売するユニホームの収益金の一部も協賛に充てる。