八戸市の和菓子店「創作菓子 戸田菓子舗」(八戸市吹上1)で6月16日、恒例の「カステラの解体ショー」が和菓子の日に合わせて行われた。
和菓子の日は1979(昭和54)年に全国和菓子協会が制定。同店でもその日に合わせて「なにかお客様に喜んでもらえることはないか」と考え、店主の戸田和博さんがマグロの解体ショーにヒントを得て、店頭でカステラの解体ショーを15年ほど前から行っている。今年は、感染症対策に配慮した形で行った。
焼きたてのカステラを食べられる機会は珍しく、例年大勢のファンで店頭がにぎわう。昨年からコロナ禍の影響で店頭での切り分けはやめ、店舗奥の工場内で解体を行っている。
1日かけて焼く120本分のカステラは、全て前日までの予約で完売。当日は、スタッフを2人増やし、イベントに対応。切り分けられたカステラは次々に箱詰めされ、手提げ袋に収められ予約者名の書かれた用紙が手際よく貼られた。購入時に既に来年分の予約を済ませる常連客も。
この日は、店内全商品2割引きということやテークアウトできる「あんみつパフェ」などの夏季限定商品も用意され、終日客足は途絶ず、その日いっぱい大忙しになったことから、翌17日は臨時休業した。
戸田さんは「今回はコロナ禍の影響で、皆様の前ではなく奥の工場で解体した。熱々ふわふわのカステラを食べてほしくて毎年頑張っている。カステラの解体ショーは私のライフワーク。和菓子に親しむいい機会となるので、是非、市内の各和菓子屋さんに足を運んでほしい」と呼び掛ける。