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八戸に炭火焙煎コーヒー「6かく珈琲」 古旅館をリノベーション

炭火焙煎コーヒー「6かく珈琲」

炭火焙煎コーヒー「6かく珈琲」

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 「6かく珈琲(コーヒー)」(八戸市小中野8)が2月17日、小中野バス停前にオープンした。

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 炭火を使って焙煎(ばいせん)した豆を使う水出しコーヒー(600円)とカフェラテ(650円)のほか、オリジナルのチョコレートなどを提供する。コーヒー豆やカカオを使った食べるラー油のほか、トートバッグなどのオリジナル商品も販売する。

 店内には電球をともし、レコードプレーヤーから音楽を流す。天井を見上げると床の間や棚などが吹き抜けに広がり、かつて和室として使われていた面影が残る。デジタル化が進む現代人の暮らしに自分と向き合う空間や人を生かす空間、感覚を大切にする空間を提供したいという店主の吉島康貴さんは「八戸の暮らしも都会と変わらない」と話す。

 吉島さんは八戸市出身。東京でアパレル関係の仕事を経た後、備長炭を作る製炭業を始めた。例年11月に八戸ポータルミュージアムはっちで行われる「はっち市」などで、炭火で焙煎したコーヒーを販売。カフェなどで働いた経験がなく、独学でコーヒーを学んだ。その後もイベントなどで珈琲の販売を続けてきた。機材に場所を取るなどしたことから店を構えようと、1895(明治28)年に建てられ旅館として使用されていた建物を3年半ほどかけて改修し、オープンにこぎ着けた。屋号の「6かく珈琲」について、吉島さんは「炭を顕微鏡で見ると6角形のハニカム構造になっている」ことから、「炭を使う仕事にちなんだ」と説明する。

 コーヒー豆は無農薬を使い、しちりんの炭火で焙煎する。現在の機材では一度に800グラムしか焙煎できないため、時間がかかるという。定休日や閉店後はほぼ毎日、時間を焙煎に費やすが、吉島さんは「好きだから苦にならない」と話す。一度に多くの豆を焙煎できる機材を整えようと今月末にかけて、クラウドファンディング「キャンプファイヤー」で支援を募る。

 現在はテークアウトのみの提供だが、7月に一度閉店し、店内飲食やギャラリーなどのスペースを設置し、8月11日のグランドオープンを目指す。現在も改修の真っただ中で、グランドオープンの際には八戸市出身のトランペット奏者類家心平さんなどが出演するライブの開催を予定する。

 営業時間は11時~17時。木曜・金曜・土曜のみ営業。

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