三陸復興国立公園にも指定されている種差海岸(八戸市鮫町)で3月下旬から、春の訪れを告げる福寿草やオオイヌノフグリなどが咲き始めている。
種差海岸には650種類ほどの花が咲き、冷涼な気候から海抜ゼロメートルで高山植物を観察できることでも知られる。天然芝生地も有名だが、たくさんの色鮮やかな花が咲く春は、足元の花を見つけながら散策できる。
例年、3月20日ごろから福寿草が咲き、3月下旬ごろには咲き終わり来年に向けて葉が伸びる。薄紫の小さな花がじゅうたんのように広がるオオイヌノフグリも目を凝らすと咲いている。岩に張り付いているキンギンボクは新しい芽を出し始め花を咲かせようとしている。
天然芝生地では3月下旬からゲートゴルフの団体や散歩に来る人が増えた。5月中旬ごろから芝生が完全に緑色になり、青い海と空との色合いがより鮮やかになる。近年は蕪島から来たウミネコが多数種差海岸の岩に訪れ、日なたぼっこをするかわいい姿を見ることができる。
種差海岸インフォメーションセンターの工藤道子さんは「花のなぎさという名前がぴったりの海岸。暖かくなりだんだんと花が増えてきた。ぜひ春を探しに来て」と呼びかける。「芝生の上で海を見ながらお昼ご飯を食べるのもお薦め」とも。