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青森・八戸三社大祭が4年ぶりに通常開催へ 「市民力」で成功に導く

過去の八戸三社大祭の様子

過去の八戸三社大祭の様子

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 青森県の夏を彩る南部地方最大の祭り「八戸三社大祭」を主催する八戸三社大祭運営委員会は4月20日、今年の祭りを例年通りの規模で開催することを決定した。

八戸三社大祭運営委員会の全体会議の様子

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 八戸三社大祭はコロナ禍の影響を受け、2020年・2021年はみこし・山車・郷土芸能が練り歩く行列を中止するなど、規模を縮小して実施。2022年は特別企画として、八戸市庁前市民広場で小型の「置山車」の展示、27組の山車組で組織する「はちのへ山車振興会」が共同制作した山車1台の運行などを実施していた。青森県観光入込客統計によれば、コロナ禍前の2019年は約145万人の入り込みがあった。

 今年は、各神社での例祭・祭典に加え、7月31日の前夜祭、8月1日の「お通り」、8月2日の夜間山車運行、加賀美流騎馬打毬(だきゅう)・徒打毬 、8月3日の「お還(かえ)り」、8月4日の後夜祭などを、ほぼ例年通りの規模で実施。八戸青年会議所が市民広場で開く恒例の「おまつり広場」は8月2日~4日の開催を予定する。感染対策は、5類移行後に国・青森県のガイドラインを踏まえて対応する。

 同日開かれた全体会議で塚原隆市会長が「基本的には従来通りに開催したいと考えている」とあいさつ。同時期に開催される「青森ねぶた祭」「弘前ねぷたまつり」「五所川原立佞武多」などとの違いに触れ、「八戸の祭りは神事。観光客へのアピール不足もあるが、他の祭りとの違いを地元の人にも知ってもらい、私自身も認識していきたい」と話した。おがみ神社の坂本博史権禰宜(ごんねぎ)は「修繕が必要な箇所もあるが、通常通りに近い形でお供できるよう努力したい」、神明宮の中居靖夫宮司は「神明宮の行列は子どもが多い。ブランクがあり、今までのように人数が集まるか心配。従来のような形の行列にしたい」、新羅神社の柳川泰孝権禰宜は「通常通りの開催をうれしく思う。コロナ対策に努めてお供したい」とあいさつした。

 4年ぶりの通常開催に向けては課題も残る。有料観覧席を設けていた十三日町は、コロナ禍による三春屋の閉店やチーノの閉館によって、例年通り席を設けられるかが不透明だという。同委員会は今後、関係各所と連携を図りながら、観光客の受け入れも含めた方策を検討する。

 祭りの見ものになっている山車を制作する山車組の中には、制作スタッフやはやしを担当する子どもの不足が深刻な組もある。はちのへ山車振興会の小笠原修会長は「フルサイズの山車制作は4年ぶり。参加者・後継者を募る難しさがある。早いうちに対策を講じて進めていきたい」と危機感を見せ、山形県新庄市の「新庄まつり」を例に「新庄は学校を休みにして祭りに参加している。企業の支援もある。町が一丸になって保存継承している。八戸市教育委員会や市民には、保存継承のための課題として支援をお願いしたい」と呼びかける。

 おがみ神社の行列に付祭として参加する11組の山車組では、参加者を募るための施策を検討する。はちのへ山車振興会の宮古角洋副会長は「今日の決定を受け、参加者募集のポスターを作るなど準備を進めたい」と力を込める。

 4年ぶりに「おまつり広場」を実施する八戸青年会議所の坂本俊也理事長は「来場する多くの人にこの町の誇りを感じてもらい、郷土愛へとつなげていきたい」と意気込む。

 塚原会長は「八戸三社大祭は神事の伴う祭り。神事を守りながら、市民に祭りを楽しんでほしい。八戸は市民力が強いと思う。人手不足の問題もあるが、協力してもらって何とか成功させたい」と話す。

 祭りの詳細は5月下旬から順次、発表する。

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