八戸出身の内澤崇仁さんがボーカル・ギターを務める音楽グループ「androp」が8月23日、13作目のアルバム「gravity(グラビティー)」発売し、アフターコロナの活動を本格化させた。
内澤さんはコロナ禍を「みんながつらい思い、苦しい思いをしてきた」と振り返る。ライブ活動が滞った2020年5月、不安な思いを抱く人に気持ちよく眠れる音楽を届けようと、弾き語りを披露する有料配信ライブ「U(ユー)~Bedtime Stories~」を企画。収益の一部を学生時代の活動拠点だったライブハウス「ROXX」(八戸市類家)の支援に充てた。「gravity」の制作過程では「音楽でコロナのつらい思いを思い出させたくない。明るい気持ちをさらに増幅させる曲を届けたいと思っていた」と話す。
JR西日本「旅は、のぞみだ」CMソングに起用された「Arata(あらた)」を含む全7曲を収録。「重力」を意味するタイトル「gravity」は「音楽を通して引き寄せ合い、波及していく意味を込めた」という。収録曲の「Parasol(パラソル)」には「ダメなんかじゃない、ダメでもいい、泣いた次に笑おう」、「Toast(トースト)」には「この幸せがまた続きますように」「一緒に作ろう、今、幸せを」などとつづり、コロナ禍でライブに足を運ぶ機会が減っていた聴き手へのメッセージを込めた。10月14日まで、収録曲を披露するツアー「fab gravity」を実施。全国8都市を巡る。
10月28日には八戸に凱旋し、八戸市美術館(番町)で弾き語りライブ「Cinematic Art Museum 1028」を開く。地元の人々に向け「自分は東京で活動しているからこそ、八戸の当たり前の風景を誇らしく感じる。それを伝えたい」と話す。同館でのライブ後の展開を見据え「(地元の文化が)自分に染み込んでいる。八戸三社大祭、八戸七夕まつり、八戸えんぶりなどに音楽で加わってみたい」とも。
アルバムはCD・配信で展開する。CD版には、昨年日比谷公園大音楽堂(東京都千代田区)で開いたワンマンライブの模様を収録したDVDを付属。SPACE SHOWER STOREで取り扱う。価格は6,100円。
「Cinematic Art Museum 1028」の前売り料金は、一般=5,500円、学生=4,500円(当日は各500円増し)。9月3日10時から、ライブポケットで取り扱う。