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八戸市美術館でロートレック展 「美しい時代」のパリの芸術に焦点当てる

ロートレックの作品 

ロートレックの作品 

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 19世紀末~20世紀初頭のフランス・パリの芸術を紹介する巡回展「ロートレックとベル・エポックの巴里(パリ)-1900年」が11月3日、八戸市美術館(八戸市番町)で開幕した。

オープニングコンサートの様子

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 パリが世界有数の大都市として発展した時代「ベル・エポック(美しい時代)」に制作されたロートレック、ドガ、ミュシャ、デュフィなどの作品約360点を展示。ロートレックの作品を中心に、当時の劇場、盛り場、女性のファッション、人々の生活など華やかな時代の姿を描いた石版画、ポスター、油絵などで、パリの芸術を紹介する。

 同館学芸員の平井真里さんは「上流貴族出身のロートレックは身体的なハンディがありながらも、鋭い観察眼や的確なデッサン力を持ち、ほかの作家は描こうとしない『動きがあるもの』を正確に描いた。日本美術からも強い影響を受け、構図や色彩などに新しい表現を取り入れたポスターは当時の人々の注目を集めた」と話す。

 初日の3日は八戸出身のソプラノ歌手・泉萌子さん、ピアニスト・佐藤慎吾さんが出演するオープニングコンサートが開かれた。ベル・エポックの時代に作られたクラシックの楽曲を披露し、訪れた約100人の市民が演奏に酔いしれた。

 八戸開催独自の企画も。会場には、日本の芸術が西洋に影響を与えた現象「ジャポニズム」に関する木版画、研究書なども展示。八戸クリニック街かどミュージアムの小倉学館長が監修した。会期中はギャラリーツアー、木版リトグラフのワークショップ、デザイン史講座、八戸市内で活動するシェフがフランス料理を提供する「アートミュージアム晩餐(ばんさん)会」なども予定。青森銀行八戸支店(堀端町)では日本グラフィックデザイン協会青森地区が主催する「青森グラフィックデザイナーの一年展」(11月27日~12月25日)、八戸市中心部の6施設では映画上映会の支援活動に取り組む「白マドの灯(あかり)」が19世紀末~20世紀初頭に焦点を当てた映画作品を上映する「ジャポニズム~ベル・エポック共創企画」(12月23日まで)を開くなど、同展と連動した企画も行われる。

 平井さんは「展示会での関連企画に加え、近隣の皆さんとの共創企画で映画上映やデザイン史講座などさまざまなイベントが行われる。楽しんでほしい」と呼びかける。

 開館時間は10時~19時。火曜定休。入場料は、一般=1,000円、高校・大学生=500円、小・中学生=200円。12月25日まで。

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