巻きずしや海鮮丼を提供する「ツキウ食堂」(八戸市湊町)が4月17日、オープンした。
飲食のフランチャイズ店を営み、すし店や割烹(かっぽう)で修業した経験を持つ月舘宣文さんが、祖父の代からツキウ時計宝石店の店舗として使われていた築約100年の店舗跡をリノベーションし、出店。屋外看板や店内の床、昭和初期の時計など時計店の面影を残した。ツキウ時計宝石店は1947(昭和22)年に八戸市湊町地区で創業。職人の高齢化に伴い、約20年前に創業店舗での営業を終了し、現在は八戸市十三日町とおいらせ町で営業する。「40代半ばに差しかかり、先々代から長く営んでいた場所で新しく何かを始めたいという思いがあった。新しいものを取り入れつつも時計屋だったことを忘れないように昔の姿や味わいを残した」と話す。席数は22席。
八戸市魚菜小売市場(同)や地元の商店から仕入れた食材を使い、巻きずし、海鮮丼、定食、唐揚げやフライドポテトなどを提供する。
メニューは、工藤商店(同)の筋子や、卵焼き、焼きたらこ、イクラなどをのせた「禁断のたまご丼」(1,380円)、イチカワファーム(市川町)のブランド牛「八戸毬姫牛(まりひめうし)」とイクラを盛り付けた「牛肉といくらの乱れ丼」(1,280円)、甘めの味付けにした卵焼き、キュウリ、レンコン、アナゴ、桜でんぶ、かんぴょうを使う「名物みなと巻きずし」(1,000円、ハーフサイズ=580円)などを用意する。八戸酒造が製造する地酒「陸奥八仙」やビール、ワインなど、酒類も用意。月舘さんによると朝から酒を飲む客もいるという。
月舘さんは「まずは地域の人たちに認められるように毎日地道に営業できれば」と話す。
営業時間は、10時~15時、17時~21時(日曜は8時~14時30分)。水曜定休。