総菜店「アテな惣(そう)菜すずめさん」(八戸市豊崎町)で現在、スズメが巣を作りひなを育てている。
吉田宗司さん・咲子さん夫婦が八戸産の野菜を使った総菜や弁当を提供する同店。店名の「すずめさん」は店主の咲子さんがスズメ好きだったことにちなむ。
4月20日、咲子さんが店舗裏の換気口でスズメが巣を作っていることに気づいた。同店にスズメが巣を作るのは今回が初めてだという。
5月10日、宗司さんがXに「すずめさんの店舗にすずめの巣が」(原文のまま)と投稿。宗司さんは「スズメの巣をXに投稿した日は、いつもよりいいねが多かった」と話す。常連客からは「(店名が)『すずめさん』だから、本物の(スズメが作った)看板ができたね」との声も寄せられているという。
5月22日には、巣を見守る吉田さん夫婦の頭上を親鳥2羽が飛び回っていた。電線に止まり、ひなに餌を与える機会をじっとうかがっている様子も見られた。
咲子さんは「ひなに餌を与えに来る親スズメの姿を見て、スズメの巣だと確信した。ついに(スズメが)来た。巣の下で耳を澄ませると『チチチ』とひなの鳴き声が聞こえる。巣立つ日まで静かに見守りたい。無事に育ってほしい」と目を細める。