食べることができるアート作品《Feasting Wild》(フィースティング・ワイルド)のリハーサル(試食会)が7月13日、コミュニティスペース「14-54(イチヨンゴーヨン)」(十和田市稲生町)で行われた。
料理を前に十和田市現代美術館のキュレーターの説明を聞く参加者
十和田市現代美術館(西二番町)で行われている企画展「野良になる」の企画の一つ。手がけるのは、写真や映像、インスタレーションなどの作品を制作する作家永田康祐さん。当日は、今月と11月に行う食事会に向けたリハーサルが開かれ、8人の関係者が作品を試食した。
近年、食文化における「身体技法」「アイデンティティの形成」などをテーマに作品を制作しているという永田さん。フィースティング・ワイルドのメニューの検討に当たり、十和田湖で行われるヒメマスの養殖や、県産のリンゴの品種改良について調べたという。リハーサルでは「手つかずの自然」「条件付きの野生」など5つのテーマに分けて作ったコース料理を、約2時間半かけて提供。参加者は、ホタテ、ナマズ、エゾジカの肉などを使った9皿の料理と5種類の飲み物を味わった。
同館キュレーターの外山有茉さんは「永田さんはこれまで、品種改良や養殖における、人間とほかの生き物の関係性をリサーチしてきた。フィースティング・ワイルドは永田さん自身が調理して提供する。11月は『秋』の食材を使ってに行う。ぜひ参加してほしい」と話す。
同館では現在、11月10日、16日、17日に開く発表する作品の参加者を募集している。申し込みは同館のウェブサイトで受け付ける。参加料は8,000円