青森県南地区最大級のイベントで国の重要無形民俗文化財にも指定されている八戸三社大祭が7月31日から開催され、8月4日の後夜祭で5日間にわたる祭りが幕を閉じた。
八戸三社大祭は、神明宮、おがみ神社、長者山新羅神社の3社のみこし行列と、それぞれの神社の氏子の大型山車が市内中心部を運行する。期間中は加賀美流騎馬打毬やステージイベントなどの関連行事も行われ、例年多くの参加者や観光客でにぎわう。
八戸観光コンベンション協会によると、今年の三社大祭への観光客の入り込み数は111万2600人で昨年より約2万人増えた。同協会の石塚俊哉事務局次長は「初日は天候不順により中止や中断も考慮に入れるほどだった。初日の入り込みは昨年より大きく減少した」と天候に泣かされと振り返る。「中後半の2日~4日は天候の持ち直しと週末に当たったことから、入り込み数は例年より大幅増となり、序盤のマイナスを大きく盛り返した」と安堵(あんど)の表情を見せる。「特に最終日の後夜祭は2003年の開始以来、最高の人出だった」とも。
1日に行われた山車審査会では、最優秀賞に吹上山車組の「『春の六条院』光源氏 舞楽の宴(うたげ)」が、優秀賞には鍛冶町附祭若者連の「義経北行伝説」、吉田産業グループ山車組の「南部光経 向鶴伝説」が、それぞれ選ばれた。
今年5月に種差海岸などが三陸復興国立公園に指定されたことから、山車後方の見返り部分に「祝 種差海岸 三陸復興国立公園」と描いた山車が多数あった。