
馬の形をした郷土玩具「八幡馬(やわたうま)」をかたどったテープカッター「Hello!八幡馬」の販売が5月19日、始まった。就労支援B型事業所あおば(八戸市青葉2)が開発した。
八幡馬は、青森県南部地方を代表する民芸品の一つとして古くから親しまれる。同施設が開発したテープカッターは、県産のヒバの板を八幡馬の形に切り出したデザイン。手のひらに収まるサイズで、芯の直径が2センチほどの小型のセロハンテープやマスキングテープに対応する。本体色は、赤、黒、無地の3種類を用意した。
同施設は1月、青森県の地形をかたどったテープカッター「Hello!青森」を開発し、SNSで話題を呼んだ。開発を担当する職員の西村豪さんは「次の製品を検討していたところ、八幡馬の形がテープカッターに見えてきた」と話す。八幡馬の製造を手がける企業「八幡馬」(沼館2)の助言を得て1カ月かけて開発に取り組んだ。
製造を担当するのは、同事業所の利用者。馬の脚の鈴、手づな、あぶみなど、本物の八幡馬とよく似たデザインに仕上げた。ほかの地域の郷土駒と間違えられないよう、独特な胸部の曲線を工夫した。たてがみには、ほうきなどに使われる合成樹脂を使う。「パソコンのキーボードに付いたほこりの掃除に使うこともできる」(西村さん)という。売り上げの一部は、利用者の工賃となる。
西村さんは「伝統的なデザインは守りつつ、スタッフの意見も取り入れて完成した。デスクに置くとちょうど良いサイズ。これからも青森愛を感じてもらえる製品を作っていきたい」と話す。
価格は1,800円。同施設の直売所「わーくわくショップあおば」で販売するほか、今後、メールでも予約を受け付ける。直売所の営業時間は10時~18時。日曜定休。