青森県を代表する祭りの一つ、八戸三社大祭の歴史や内容をまとめた書籍「概説 八戸三社大祭」が5月28日、発刊された。
同祭はおよそ300年の歴史と伝統を持ち、国の重要無形文化財にも指定されている。八戸市内のおがみ神社(八戸市内丸2)・長者山新羅神社(長者1)・神明宮(廿六日町)の三神社のみこし行列や大型の山車行列などが行われ、毎年100万人以上の人出となる。
同書は八戸市立図書館(糠塚下道、TEL 0178-22-0266)が発行。A5版ソフトカバーでオールカラー207ページ。八戸三社大祭の歴史や内容を江戸時代、明治・大正期、昭和・平成期の3章に区分し、時代順に分かりやすく説明する。
著者の青森県文化財保護審議会委員の工藤竹久さんは「以前、八戸三社大祭の文化財調査をしたが、終わったあとなにかやり残した感じがあった。本書はずっと10年間コツコツと調査を続けた集大成。博物館、市史編纂室、新聞社などにあった資料や個人所有の資料を借りたりして、八戸三社大祭の歴史と移り変わりを分かりやすくまとめた。青森県、岩手県のほかの地域の祭りとの比較もしている」と話す。
八戸市立図書館の歴史資料グループ主事兼学芸員の野沢江梨華さんは「八戸の歴史双書読み物シリーズとしては、10年ぶりの発行。江戸時代から現在までの八戸三社大祭のことが、これ一冊で分かる本」と購読を呼び掛ける。
販売価格は1,890円。八戸市内の伊吉書院、木村書店、カネイリなどの主要書店、図書館・博物館で販売する。