八戸・是川縄文館で「山の縄文世界展」 中部高地の縄文出土品を展示

「山の縄文世界展」で展示されている「水煙文土器」

「山の縄文世界展」で展示されている「水煙文土器」

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 八戸の是川縄文館(八戸市是川、TEL 0178-38-9511)で、開館5周年記念特別展「山の縄文世界 中部高地の縄文時代」が開催されている。

ドラえもんに似ている土器も

 同展は2011年に開館した同館の5周年を記念して行われているもので、八ヶ岳・南アルプスの中部高地の縄文遺跡群からの出土品を展示、是川地区から出土する土器との違いを紹介する。

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 中部高地の遺跡では石鍬(くわ)、打製石包丁などの打製石器が出土、土堀りや収穫に使用したという考えがあり、中部高地の縄文人は「縄文農耕」を行っていたとする説がある。約5000年前の縄文時代半ば、中部高地では竪穴住居が飛躍的に増え、集落が大きくなっていく。縄文人たちは、ヘビやカエルなどの動物、出産を題材にした文様を土器に描く。脱皮、多産という特徴を持った動物を描くことで、生命への関心がうかがえる。縄文中期の後半には粘土ひもで立体的に仕上げられた文様が増えるのが特徴。

 代表的な出土品に瀧にあがる水煙に似た文様が描かれた「水煙文土器(すいえんもん)」がある。長野県東部から群馬県北西部の赤城山麓では水煙文土器とは違った「曲線文土器」(渦巻き文様)が作られていて、文様というより装飾に近い。中部高地の土偶は立体的な土偶が数多く作られたことで知られる。有名な縄文のビーナスもその一つ。

 同展では、津金(つがね)御所前遺跡(山梨県)から出土した「顔面把手(とって)付深鉢」、藤内遺跡(長野県)の蛇紋方神(ほうしん)深鉢、鋳物師屋(いもじや)遺跡から出土した重要文化財の土偶なども展示する。

 同館学芸員の市川健夫さんは「東日本で中部高地の縄文出土品が見られるのはめったにないことなので、ぜひ見にきてほしい」と来館を呼び掛ける。

 同展は9月4日まで。期間中の休館は8月12日、22日、29日。開館時間は9時~17時。観覧料は一般 = 300円、高校生・大学生・市内65歳以上 = 150円、市外小中学生 = 50円、市内小中学生、未就学児 = 無料。

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