八戸で「わかる」テーマにアカデミックトーク 「wii」企画開発担当者が登壇

アカデミックトークの様子 (左側が玉樹さん)

アカデミックトークの様子 (左側が玉樹さん)

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 八戸ブックセンター(八戸市六日町)で2月25日、アカデミックトーク「わかるってなんだろう?」が開かれた。

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 同イベントは、市内の大学や専門学校などから講師を招き、本を軸に繰り広げる知的好奇心を刺激することを目的に、同センターが主催。

 2回目の開催となった今回は、玉樹真一郎さんが講師を務めた。玉樹さんは、八戸市出身。任天堂でプログラマーやプランナーとして活躍。2006年に任天堂が発売したゲーム機「Wii」の企画担当としてコンセプトやサービスなどの企画開発を横断的に担当。2010年に任天堂を退社後は、地元八戸に戻り「わかる事務所」を設立、2016年からは八戸学院大学の学長補佐・ビジネス学部特任教授も務める。著書に「コンセプトのつくりかた」(ダイヤモンド社)がある。

 トークは「わかるってなんだろう? Wiiは世界をどう変えたかったのか」と題して、同センターの主任企画運営専門員・森佳正(よしまさ)さんと共に、玉樹さんが選んだ本10冊を紹介していくトークセッション形式で行われた。Wiiやゲームソフト「スーパーマリオブラザーズ」が世界的ヒットとなった秘訣(ひけつ)についても語られた。

 玉樹さんは製品やサービスを考えるにあたっては「デザインには必ず意図がある」「意図があり、且つそれが伝わるデザインが優れたデザインだ」と指摘。「スーパーマリオブラザーズ」が無意識のうちに「右に進んでみたい」という心理が働くように作られていることや、Wiiはゲーム経験の少ない人でも抵抗なく手にしたくなるようにコントローラーをテレビリモコン型にし、無意識のうちに中央のボタンを押したくなるようにデザインしてあることを説明した。

 本のセレクトについては「思考の幅を広げてくれる本や、わかることは仕事にも関係があると気付かせてくれる本、デザインや脳科学など、硬軟織り交ぜて取りそろえた。手に取って、読めそうだと感じたら読んでいただきたい」と話す。

 来場者の中にはWiiを所有している人が半数以上で、納得した様子で玉樹さんの話に聞き入っていた。玉樹さんが選んだ10冊の本は、同センターに1カ月程度展示し、自由に閲覧・購入することができる(一部の本は重版未定で購入不可)。

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